【OTTO(オット)】 - 三井ホーム 大野城モデルハウス
2019.05.14
よく練られた納まりについて、「納まりがよい」と言われ、
考え方が十分でなく、練り込みが足りない納まりは「納まりが悪い」と言われます。
前回の「壁タイル編」に続いて、今回は床タイルにおいて「納まりがよい」を実現するための代表的な方法を紹介します。
<目次>
1.納まりの部位(床と壁・床と床・段・水勾配)
2.段鼻の納まり事例
3.階段部分のタイル加工
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床清掃時のモップ掛けなどで「壁を汚すこと」や、モノをぶつけて「壁を傷つけること」を避けるために
「巾木(はばき)」を用いた納まりをすることが一般的です。
巾木には壁材の保護に加えて、壁と床にできる「隙間を隠す役割」もあるため、それらを含めた検討が必要になります。
巾木を空間デザインの一要素として考えると、材質や色を床材と壁材に合わせて検討する必要はあります。
また、出巾木にするのか、入巾木にするのか、面ゾロにするのかも慎重にデザイン検討する必要があります。
巾木には大きく分けて3種類の形があります。
出巾木(ではばき)
壁面よりも巾木の面が出ている。
入巾木(いりはばき)
壁面よりも巾木の面が入り込んでいる。
同面巾木(どうづらはばき)
壁面と巾木の面が同一面になっている。
連続する床面の一部に異なる仕上げ材を採用する場合は、段差のない納まりにすることが大切です。
たとえ、タイルとタイルなど同一素材でもあっても、異なる商品を採用すると1mm程度のタイル厚の差があり、貼り付け材で多少の厚み調整は必要です。
タイルとフローリングなど異なる材質の仕上げ材を採用する場合は、下地の作り方も変わるため慎重な検討が必要です。
また、仕上げ材の特性も考慮する必要があります。例えば、タイルよりフローリングの方が伸縮の動きが大きいため、それを吸収する納まりが必要ですし、
タイルとカーペットを比べるとカーペットの方が柔らかいため、スムーズな歩行のためには厚みの微調整が必要になる場合があります。
タイルとタイル
異なるタイルが合わさる部分に金物の見切り材を使用した事例
タイルと御影石
タイルと御影石が合わさる部分に金物の見切り材を使用した事例
タイルとカーペット
モザイクタイルの事例:金物とシール
タイルとカーペット
大判タイルの事例:金物とセメント目地
タイルとウッドデッキ
大判タイルの事例:金物とセメント目地
タイルとフローリング
200角タイルの事例
玄関の「上がり框」や「階段」では、高い床面側の端部(段鼻)の納まりがポイントです。
上がり框
階段
段鼻は人が歩行する際に体重をかけて踏み込むため、床仕上げのなかでも最も酷使される部分です。
そのため、端部の割れ欠けがないように耐久性が重要なポイントです。
また、段差に気づかず躓いてしまわないような視認性と、転倒を防ぐための防滑性にも配慮しなくてはいけません。
雨水がかかる外溝床では、水が溜まらないような割付けにすることが重要です。
水勾配を検討する際にまず考えておきたいのは「水上(みずかみ)」と「水下(みすしも)」の存在です。
排水溝がある側が水下になって、最も排水溝から離れている場所が水上になります。
床タイルの水勾配は施工のことを考えると出来るだけシンプルにしたいですが、きちんと水を流すことを考える複雑になりがちです。
複雑な水勾配を検討する際に気をつけなければいけないのが、タイルはある程度決まった寸法であり、硬質なため加工に一手間かかる材料だということです。
タイルの特性やデザインから、出来るだけ片勾配の方が良いと言われています。
片勾配
2方向の勾配
使用商品:Color Board Plus(カラーボードプラス) シルバーグレー
平納め(勝ち負け) 加工なし小口面
垂れ付き段鼻加工(トメ+接着+コバ3㎜面取り)
コバ5R+スリット3本加工
左から、「平納め(勝ち負け)」「平段鼻納め(片面コバ施釉)」「垂れ付き段鼻納め(トメ+接着)」
今回ご紹介した「納まり」や「加工」のことに限らず、タイルに関するお悩み・お困りごとがございましたら、
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