やっぱりモザイクタイルって楽しい!『OLD and NEW』 ニューヨークの地下鉄にみるモザイクアート 2023. 09. 21
突然ですが、「モザイク」「モザイクアート」という言葉から、皆さんはどのようなものを想像されますか?
イタリアの教会で見かけたモザイク画、モロッコのモスクで見たモザイク、そこには、思わず息を呑む美しさや、ため息すら出る緻密さがあります。
ロンドンで立寄ったパブの床で見かけた、幾何学パターンのモザイク。
そして、モザイクアートと言えばなんといってもニューヨークのサブウェイアート!
今回は、ニューヨークのサブウェイアートをご紹介しながら、モザイクタイルを使う楽しさを感じていただける内容になっております。
【目次】
- 1.ニューヨークの地下鉄にみるモザイクアート
- 2.「Greek key」パターンがデザインポイントになるモザイクカーペット
- 3.モザイクタイルのデザインパターン集
- 4.モザイクタイルを楽しむためのポイント
ニューヨークの地下鉄にみるモザイクアート
2023年1月25日に開業した「グランド・セントラル・マディソン駅」の通路一面に描かれた、
草間彌生氏とキキ・スミス氏によるモザイクアートが大きな話題となりましたが、
パブリックアートが定着しているニューヨークの地下鉄では、他にも様々なアーティストによるモザイクアートを見ることができます。
特に「セカンドアベニューラインQ」のいくつかの駅では、写真と見間違えるほどの秀逸な作品や、
「えっ!これがこんな風に見えるの?」と思ってしまうモザイクアート作品が目白押しです。
86丁目駅にはフォトリアリズムの巨匠、チャック・クロース氏の作品を見ることができます。
チャック・クロース氏は写真の様にリアルに描いた巨大なポートレートで有名ですが、このモザイクタイルアートが素晴らしい!
きっと、モザイクアートの既成概念が覆ります。
一見よくあるタイプのモザイクアートと思いきや、円形状に配されたモザイクで構成されています。
近くで見てみると「こんな色も使っているのか?」と驚かされます。
このスケール感と迫力。写真・・・・!? ではありません!! このひげも!!!
こちらはまるでポスターですが、しっかりタイルとしての表現がされています。
続いて、ブラジル出身のアーティスト、ヴィック・ムニーズ氏の作品が見られる72丁目駅にあるのは、
ニューヨークで日々見かけるニューヨーカーを描写したモザイクアートです。
見ているだけで楽しくなりますね。こちらも、しっかりモザイクアートです。
よく見ると微妙な色の変化をつけて、影や奥行感を付けていることが分かります。間近で見た時と、離れて見た時とでは印象がまったく違います!
今回はほんの一部しかご紹介できませんが、他にもクラシックなモザイク画による駅名サインの表示や、
かの有名なモニュメントまで、モザイクアートは街の風景に溶け込んでいます。ニューヨークへ訪れた際は是非チェックしてみてください!
こちらはサブウェイタイルの中に浮かぶモザイク画によるキャナル・ストリート駅の表記。 かつての街の雰囲気が伝わるクラフト感がいい味を出しています。
セントラルパークのストロベリー・フィールズ。このモザイク画のデザインはオノ・ヨーコさんがおこなっています。
オノ・ヨーコさんのモザイク画は72丁目駅でも見ることができます。「sky」をテーマにしたとても綺麗な作品です。
さて、ここまでご覧になってみて、いかがでしょうか?
「…確かに凄いけど、アートですよね?」と思われた方。 じつは、もっと身近なところにもモザイクタイルの魅力がたくさんあります。
それは、「ロンドンで立寄ったパブの床で見かけた、幾何学パターンのモザイク」 のように、
海外のカフェや、コーヒーショップ、バーバーなどの床で良く目にするモザイクタイルの幾何学パターンです。
シンプルな素材の組合せにもかかわらず、空間に絶妙なリズム感を与えるシンプルなパターンに感心してしまう。
なぜか、あのモザイクパターンには、人々を惹きつける独特な空気感みたいなものが存在しますよね?
次は、そんなデザインパターンのポイントと楽しみ方についてご紹介します。
「Greek key」パターンがデザインポイントになるモザイクカーペット
インテリアのフロアーデザインで単調になりがちなときに、アクセントや空間にリズムを与える手法として、
モザイクのパターン張りは有効な選択肢の一つです。
一方でパターンのデザインには手間暇がかかる上に、完成のイメージが掴みにくく、価格も捉えどころがないなど悩まれるケースも多いと思います。
- デザインパターンにいつも悩んでいる...
- パターン張りに挑戦したいけど、考える時間がない...
そんな時は、オリジナルにこだわらずトラディショナルな幾何学模様を活用したデザインがおすすめです。
具体的には「Greek key」と言われる幾何学模様です。「Greek key」は古くはギリシャ建築の装飾の中の雷紋(渦巻き模様)の連続として
良く訳されていますが、中国でも古代から盛んに用いられており、クラシックからオリエンタルまで多様なデザインに使われてきた、
トラディショナルなパターンです。
「Greek key」 は現代の多様性に溢れたモダンデザインにも、もちろんクラシカルなデザインにも、さまざまなシーンに違和感なくマッチします。
空間のアクセントとリズムを生み出し、他素材との取り合い上の見切りとしても非常に重宝するので、ぜひ押さえておきたいデザインパターンです。
この「Greek key」に囲まれた中のデザインは、ドットでも市松でも唐草模様でも、単色でも、ラグやカーペットを敷いた時のように空間がグッと引き締まる
と感じさせるのではないでしょうか。
そして、ポイントはあまり多くの色を使わないこと。
このパターン自体に十分な存在感が備わっているため、多くても3色、通常はモノトーンの2色使いで、とても雰囲気のある空間に仕上がります。
また、色数をおさえることでミックス加工にかかる費用も抑えることができます。
モザイクタイルのデザインパターン集
SQUAREシリーズ でつくる「Greek key」パターン3色使いの一例です。
また、下記のようなパターンを「Greek key」の中のデザインに入れてみても良いですね。
クラシック感やトラディショナルな雰囲気が増す、ヘキサゴンモザイクもおすすめです。
ヘキサゴンモザイクは、HIVEシリーズをご用意しています。カラーリングも楽しみたい場合は、HIVE COLORシリーズもおすすめです。
ラウンドモザイクのROUNDシリーズは、柔らかくやさしい雰囲気の空間におすすめです。
最新カタログをまだお持ちでない方は…
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ぜひ一度、お手に取ってご覧ください。
モザイクタイルを楽しむためのポイント
まずはオリジナルにこだわらず、「伝統的な幾何学パターンを活用してみること」「色のバリエーションで変化をつけていくこと」から始めてみるのが、
気軽に出来るのでおススメです。
もし余裕があれば、ぜひご自身の手で実際にタイルを並べ、『ああでもない、こうでもない』と遊んでみてください。
きっと新たな発見とともにモザイクタイルの魅力や可能性が広がると思います。
配色一つで、何十、何百という無数の組合せがあり、その可能性は無限大。
『こんな組合せはないだろう?』と思いつつも、試しに入れ替えてみた色合いが、案外と良かったなんてことが、この世界ではよく起きます。
グラフィック上でも同じ作業は可能ですが、タイルやガラスには、歪みや色幅などの特別な素材感があり、
この感覚をグラフィック上で再現することは難しいので、偶然の贈り物のような配色が誕生するのだと思います。
元来、モザイクアートには、人々が尊い時間を費やして完成させるところに、デジタル印刷にはない、特別な魅力があるわけなのです。
そして、ダイナワンでは、パターン張りの工場で使用している張り板と、
今回ご紹介した商品「SQUARE」と「HIVE COLOR」シリーズのピースサンプルをご用意しています。
実際にモザイクタイルを並びてみたい方はぜひ、
展示ルームまでご来場いただくか、弊社営業担当またはお問合せフォームまでお気軽にお知らせください!
さいごに
いかがでしたか? 今回は街中にあるモザイクアートやパターン張りのデザイン集についてまとめさせていただきました。
少しでもモザイクアートの楽しさを感じていただけたら幸いです。ぜひ参考にしていただき、モザイクのパターン張りにもチャレンジしてみてください。
また、パターン張りの事に限らず、タイルに関するお悩み・お困りごとがございましたら、
弊社営業担当または下記のフォームまでお問合せをお待ちしております。