デザイナーとして知らないと恥ずかしい!?タイル下地の選定方法【店舗・オフィス内装壁編】 2021. 10. 07

久々にタイルを壁に選んでみたけど… 下地って何を使うんだっけ?

こういった場面、意外と多くないでしょうか?
クロスや塗装といった普段出番の多い仕上げ材なら
どんな下地が適正なのか、多くの方は把握されているかと思います。

ただ、
「タイル仕上げの下地は?」
と聞かれた時
「タイルは重量物だし、とにかく強い下地!」
といった具合に曖昧な答えになってしまう方は意外と多いのではないでしょうか。

今回はそんな方に向けた、タイル下地の選び方【店舗・オフィス内装壁編】をお届けいたします。
今日からタイル仕上げを検討される際は
分厚いカタログの施工資料を探す前に、是非この記事を思い出してください。

※店舗・オフィスの内装壁としてボードを鋼材(LGS)で建込む場面を想定しています。

タイル下地選定 簡単2ステップ

STEP1:適切なボード下地を選ぶ

内装壁におけるタイル下地は基本的にボード下地となります。
使用場面とタイル厚みに合わせて適当なボードを選びます。

【A】タイル厚が15mm以下である

■せっこうボード
厚みは9.5mm以上をオススメします。

■ケイ酸カルシウム版(通称:ケイカル)
6mm厚以上のもので比重が1.0のものをおススメします。

■合板
Ⅰ類以上で厚みが9.5㎜以上のものがおススメです。
合板にはⅠ類・Ⅱ類があり、Ⅰ類は湿潤の想定される箇所で使用される耐久性に優れた合板のことです。

■デラクリートセメントボード
セメントボードにガラス繊維ネットを埋め込み耐久性を高めたセメントボードです。
屋外でも使用が可能です。
→参考リンク(外部サイトが開きます)
 吉野石膏(株)商品開発部デラクリート施工店会

■アクアパネル
その名の通り水がかりが想定されるような場所で使用できる下地です。
→参考リンク(外部サイトが開きます)
 チヨダウーテ(株)

【B】タイル厚が15mmを超える

■ケイ酸カルシウム板(通称:ケイカル)
6㎜厚以上のもので比重が1.0のものをおススメします。

■合板
Ⅰ類以上で厚みが9.5㎜以上のものがおススメです。
合板にはⅠ類・Ⅱ類があり、Ⅰ類は湿潤の想定される箇所で使用される耐久性に優れた合板のことです。

■デラクリートセメントボード

■アクアパネル

「デラクリートセメントボード」や「アクアパネル」などは聞き慣れない方も多いかもしれません。
タイルの下地としては基本的に、
「せっこうボード」もしくは「ケイ酸カルシウム板」で概ねまかなえます。

ただ、水がかり想定されるような場面では耐水性の高い「アクアパネル」
半屋外のような耐久性が期待される場面では「デラクリートセメントボード」を検討してみましょう。

STEP2:ボードの留付け方法を指定する

鋼製下地の場合、ボードが1枚張と2枚張でスタッドのピッチが異なります。

①ボード1枚張の場合→おおよそ300㎜ピッチ

②ボード2枚張とする場合→おおよそ450㎜ピッチ

構成するスタッド、ランナー、振止めのサイズは「日本建築学会 JASS26」に則ります。
※せっこうボード、ケイカル、合板でのタイル張においては、ボードの継ぎ目で生じる不陸に起因する接着不良を考慮し、2枚張をおススメしています。

まとめ

施主名:株式会社パルコ 設計:竹中工務店   施設名:渋谷PARCO
3F エレベーターホール 壁「SOHO ベージュ」使用

このように内装壁で使用できるボード下地は、ALC等を除けば、5つを覚えておけば賄えてしまいます。
この機会で覚えてしまいましょう。

ただ、どうしても仕上げ材として高額になりがちなタイル仕上げは、
その検討頻度が少ないことから忘れがちです。
是非、この記事をブックマークしておく事をおすすめいたします。

私たちダイナワンは、タイル選定における様々なストレスを解決いたします。

タイルに関するお悩み、困りごとがございましたらお気軽に担当営業スタッフ
またはWEBサイト内の問合せフォームよりご相談ください。

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