データから見るタイルの世界 -タイルを一番使っている国は?- 2022. 02. 17

世界で一番多くタイルを生産・消費している国といえば、中国です。
それでは、世界2位の生産量の国はどこだと思いますか?

答えはインドです。
インドは生産量、消費量ともに実は世界2位なんです。
ちなみに、生産量、消費量ともに3位がブラジル、4位がベトナム。

タイル先進国のイタリアの生産量は7位、スペインは5位です。
これはちょっと意外な結果でした!

今回は、データを参考にタイルの世界を見てみたいと思います。
(引用:CERAMIC WORLD REVIEW no.143/2021)

世界のタイル生産量・消費量(2020年)

2020年に世界中では161億㎡ものタイルが作られました。
そのタイルを敷きならべると、なんと日本の総面積の約42倍になります!
数字が大きすぎて、何だかピンとこないですね…。

世界のタイル生産量は2019年と比べると1.7%増加していて、アジアとアフリカがその増加を引っ張っています。

なかでも、中国の生産量は約84億㎡。
世界の約半分が中国で作られたタイルという事になりますね!
そして世界の約半分のタイルを消費していて、まさしくタイル業界ダントツNo.1の国と言えるのではないでしょうか。

(引用:CERAMIC WORLD REVIEW no.143/2021)
(引用:CERAMIC WORLD REVIEW no.143/2021)
(引用:CERAMIC WORLD REVIEW no.143/2021)
(引用:CERAMIC WORLD REVIEW no.143/2021)

世界のタイル輸出量・輸入量(2020年)

輸出量の傾向

2020年の世界全体のタイル輸出量は2.4%減っていて、輸入量も同じように減っています。
その大きな理由は、最大輸出国である中国が前年に比べて約20%も減っているからです。

じつは中国の輸出量の減少は、今に始まったことではなく、7年も連続で減少しているのです。
その大きな原因は、輸出価格が上昇しているからだと言われています。

反対に低価格を維持しているインドでは、 輸出量をたった4年で約2倍に増やしていて、2019年に比べて約21%も増加しています。
サウジアラビア、イラク、インドネシアに多く輸出しており、最近はアメリカにも急激に輸出量を伸ばしています。

(引用:CERAMIC WORLD REVIEW no.143/2021)
(引用:CERAMIC WORLD REVIEW no.143/2021)

輸入量No.1はアメリカ

2020年のタイル輸入量の第1位はアメリカです。
そのアメリカに対して最も輸出しているのはスペインで、
次いでイタリア、メキシコ、ブラジル、トルコ、インドという順番です。

(引用:CERAMIC WORLD REVIEW no.143/2021)

生産地域内で消費される傾向

世界では生産の約15%が輸出されています。
その輸出の62%が生産地域内に出荷されています。
例えば、南米では77%は南米の中に輸出され、北米では83%が北米に、アジアでは68%がアジア諸国に輸出されています。
このように、『タイルは市場の近くで生産される』傾向が増えてきているようです。

例外はEUで、輸出の45%がEU以外の市場に向けられています。
下の図は地域別の輸出と消費を比べた図なのですが、ここでもEUだけ他の地域と異なる傾向が見られますね。

(引用:CERAMIC WORLD REVIEW no.143/2021)

日本のタイル生産量・販売量

ここまで世界全体のデータを見てきましたが、最後に日本のデータを見てみましょう!

1.日本国内のタイル生産量・販売量(全体合計)

日本のタイル生産量は2020年に1500万㎡を下回りました。販売量も同程度です。
これは世界全体の0.1%にも満たない量となっています。

(引用:生産動態統計年報/経済産業省)

2.日本国内のタイル生産量・販売量(種類ごと)

世界では内装にタイルが多く使われていますが、日本だとその比率はとても少ないです。
一方で、外装にタイルを使うことは世界では稀ですが、日本だとよく使われています。
(台湾や香港でも、日本と同じような傾向があります)

この傾向はデータからも見て取ることができます。
下は、日本におけるタイルの種類ごとの生産量と販売量を表したグラフです。
内装タイルの数量は、他の3種類のタイルと比べてみても少ないのが分かりますね。
先ほどの1.で見た全体合計に対して、内装タイルが占める比率はわずか1割程度となっています。

(引用:生産動態統計年報/経済産業省)
(引用:生産動態統計年報/経済産業省)
(引用:生産動態統計年報/経済産業省)
(引用:生産動態統計年報/経済産業省)

まとめ

いかがでしたか?
改めてデータで見てみると、みなさん自身が想像していた結果と少し違っていたのではないでしょうか?

世界のタイル生産量は今後も増えていくと予測されています。
残念ですが、日本はその世界的な流れとは逆行しているのが現状です。

タイルをあまり使わない生活様式や経済状況の影響もあるかもしれませんが、
私たちタイルに携わる人たちが日本にタイルの良さを伝えることや、
日本の生活様式にあったタイルの提案をもっとしていかなくては!と改めて思わされました。

私たちダイナワンは、日本ではあまり使われていないインテリア向けのタイルも数多く取り揃えています。 
気になる商品がございましたら、是非お気軽にご相談・ご検討いただけると嬉しいです!

2022年1月~順次発売 「THE ROOM」
Size:597×597×6.5mm Price:¥9,800~/m²
Color:スタトゥアリオ他 全4色展開

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営業担当者または お問い合わせフォーム までご連絡をお待ちしております。

今後もみなさんに、タイルの耳寄りな情報を届けていきたいと思っています。
よろしければ、過去のスペシャルコンテンツ記事もご覧になってみてくださいね!