タイル選定の手間が省ける「丸柱や曲面への最適なタイルの選び方」 2024. 10. 17
最近のタイル製造技術の進化により、今までに無いロングボーダーが登場し、世界のタイルデザイントレンドになっています。
従来は250~300㎜の長さのボーダータイルが一般的でしたが、製造技術の進化により精度良く、500㎜近くのロングボーダーが作れるようになりました。
「COLORS」サイズ: 約48×450×9.5mm
50幅以下で450㎜のロングボーダーを大判からの切断ではなく成型で実現
「NATSUME」サイズ: 約40×277×8.5mm
従来のボーダーサイズ
このようなロングボーダーを用いた丸柱、什器などはホテルのロビーや飲食店のカウンターなどの商業空間において空間に独特の雰囲気をもたらします。
きれいな曲線をタイルで違和感なく仕上げるには、タイルの幅を注意するなど、タイルの選び方や適切なタイル施工方法への理解が不可欠です。
今回は、建築士およびインテリアデザイナーの皆様に向けて以下の内容についてご紹介いたします。
【目次】
1.曲面の半径に対する適切なタイルの選び方
曲面に内装タイルを接着剤張りする場合、タイルの長辺寸法に応じた半径があります。
以下の表-1に示す通り、タイルのサイズが大きくなるほど、施工可能な最小半径も大きくなります。
この目安を理解することで、適切なタイル選びが可能となります。
表-1: タイル長辺寸法と適用可能な半径の目安
タイル長辺寸法(mm) | 半径(mm) |
---|---|
50角タイル(47mm) | 300 以上 |
100 角タイル(97.75mm) | 1200 以上 |
150 角タイル(147.75mm) | 2800 以上 |
200 角タイル(197.75mm) | 4900 以上 |
300 角タイル(297.5mm) | 11100 以上 |
この表は、一般的なタイルに対する目安となっております。
商品の特性や下地の状況によって適用しない場合もありますので、施工会社との綿密な打ち合わせを行ってください。
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2.曲面へのタイル施工のポイント
接着剤の貼り代は1mmを想定しているため、施工には高い下地精度が求められます。
下地の不陸を接着剤で調整することが殆どできないため、下地の精度が悪いとタイル面も同様の仕上がりになってしまいます。
美しく、長持ちする仕上がりを実現するためには、施工会社との綿密な打ち合わせと計画が不可欠です。
タイルの種類に応じた最適な施工方法を選定し、事前に計画を立てることをおすすめします。
3.丸柱、曲面のタイル施工事例
丸柱や曲面の実際の施工例を紹介します。
■ボーダー形状のガラスタイルの施工例
サイズ:約300×312×8mm
横使いをすることが一般的なタイルを、縦使いすることで曲面へ綺麗に施工した例
■600×1200角の大判タイルの施工例
サイズ:600×1200×10.3mm
大判タイルを短冊状に切断加工することで、曲面のカウンター壁に納まりよく施工した例
■その他の施工事例
さいごに
丸柱や曲面にタイルを施工する際は、タイルのサイズと半径の関係を理解し、高い下地精度を確保することが重要です。
施工会社との綿密な打ち合わせによって、美しく、長持ちする仕上がりを実現しましょう。
ダイナワンでは丸柱や曲面に最適なタイルを取り揃えております。
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