デザイントレンド特集(マテリアルデザイン編) 2022. 10. 06

最新のデザインや技術でタイル業界を牽引する、イタリアやスペインの欧州サプライヤー。
そこから入手した"トレンド情報"は、新商品企画の貴重な情報源となっています。
今回は貴重な情報の中から「マテリアルトレンド」にフォーカスしてまとめてみました!
ぜひご参考にしていただければ幸いです。

リアルストーン

1.自然界の不均一な表情、色合いを取り入れたデザインが継続して人気

「地球の営みを感じさせる複雑に折り重なった地層」や「粒の大小が集まった角礫岩」、「錆が染み出た自然の石や岩」を彷彿させるデザインなど、
「力強さ」「不均一」「自然の温かさ」を上手く取り入れたものが増えています。
色は豊潤な雰囲気を感じさせるブラウンに注目が集まっています。

2.トラバーチンデザインのバリエーション増加

木に近い表情でナチュラルテイストとの相性がいいトラバーチンデザインが特に増えています。
自然な流れ模様を持つトラバーチンとのコーディネートは、
木以外にも黒系大理石、オキサイド(錆)など多くのバリエーションがあります。
トラバーチンのデザインバリエーションも豊富で、風化した古いトラバーチンなども出てきています。

トラバーチンのイメージ

『~トラバーチンってどんな石材?~』

"トラバーチン"は大理石に位置付けられることもありますが、ライムストーンと同じく石灰岩に分類される天然石です。
石灰岩は温泉、鉱泉、地下水中で発生した石灰質が化学的に沈殿してできた岩石のことを指します。
ちなみに石灰岩が地下で熱や圧力によって組織が変化すると結晶質石灰岩(大理石)になります。

トラバーチンは、堆積の跡を示す流れ模様と縞状の細く小さな孔が特徴です。
このトラバーチン特有の孔は、地中深くに存在していた時は熱水の通り道だったのです。
トラバーチンの中でも最も有名なのが、イタリア中部ラツィオ州ティボリで切り出されている「トラベルチーノロマーノ」。
古代ローマの時代ではコロッセオやトレビの泉などで使われていました。

3.カラフルな大理石は継続して人気傾向

希少石をデザインした大理石柄は、カラフルなものが引き続き多い傾向です。
【グリーン】は淡色、濃色、黄緑、とバリエーションが豊富。
一方バリエーションが少なめの【ブルー】は、鮮やかな色に集中している印象です。
【レッド】は、木や家具の同系色とコーディネートすることが最近の特徴。

定番色の【グレー】では、「ブルーやゴールドの筋模様」、
【ブラウン】は「ダークブラウンに大胆な筋柄」、【ブラック】は「ブラウン系の筋柄」、
【ホワイト】は「ゴールドとグレーのMIX柄」「グリーンやブルーのうねり柄」
など特徴のある希少石を意識したものが増えています。

商品名:REVES
※こちらの色・形状は受注輸入対応となります

『~希少石のデザインがなぜ人気なの?~』

近年、希少石は採掘することが難しく、採掘できても非常に高価なために限られたプロジェクトでしか使えませんでした。
一方、セラミックタイルの世界ではデジタルプリント技術が年々向上していて、
ここ数年で複雑で緻密な柄や石材や木の自然な凹凸や奥行き感までも表現できるようになってきました。
そして、最近のインテリアデザインが「ありのままの自然をインテリアに取り入れる」傾向が高まっていたことで、
天然の希少石をモチーフにしたセラミックタイルが人気になってきたのではないかと考えられています。

また、セラミックタイルは大理石に比べて耐久性、耐候性が高いため使用場所が広がり、

環境面でも社会貢献できるということで、更に需要が高まることが予想されます。

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カタログイメージ

リアルウッド

1.自然な木の色、木目を活かしたデザイン

エイジングされたビンテージウッド調も増えてきていますが、
最近は、ナチュラルな木の表現をしたデザインが主流となっています。
自然な色バラつきを表現したような、白太赤太のカラーコントラストの大きな木のデザインが目を引きます。

2.ライトウッド系が増加

ダークブラウンやブラック、グレーなどのダーク系は少ない半面、
明るい白木調のホワイトウッドや、板目のきれいなライトウッドが多い印象です。

商品名:TIMELESS

コンクリート

彩度をおさえたアースカラーのコンクリート調

カラーコンクリートの動きは継続していて、最近はやや彩度をおさえたアースカラーが増えています。
新しい傾向としては、漆黒のようなブラックマットやブラウンやグレージュ色の
ウォームカラーも少しずつ増えていて、粒粒した粗い表情を繊細に表現しているのが特徴です。

商品名:VIS

カラー

グリーンやブルーは継続して多く、全体的にパステルカラーや彩度が高めの色が多くなっています。
100角、200角などベーシックなタイルにカラー目地を合わせてグリッド感を楽しむ傾向があります。

去年に引き続き、【グリーン】がとても多い印象で、大理石柄、メタル柄などでも展開されています。
その次に、自然の木との相性が良い【ブルー】は引き続きよく使われており、
パステルカラーからミッドナイトカラーまでバリエーションが豊かです。
最近のインテリアトレンドとしても注目されている、【ブラウン】の展開も目立っています。

商品名:AROMA

※今回の記事に登場したタイルで気になる商品がございましたら、展示ルームにて実際にご覧いただけます!

さいごに

いかがでしたか?
前回の「インテリアスタイル編」に続いて、今回はマテリアル編としてデザイントレンド情報をご紹介させていただきました!

今後もみなさまに、タイルに関する耳寄りな情報を届けていきたいと思っています。
トレンド情報に関する内容に限らず、タイルに関するお困りごとやお悩みごとがありましたら、
営業担当者または お問い合わせフォーム までお気軽にご連絡ください。